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雑草魂エンジニアブログ

「アジャイルサムライー達人開発者への道」を読んで

新しい開発チームに変わり、会社の大先輩のシステム開発手法のバイブルになっているとオススメされた本書。アジャイル開発の言葉や定義は理解していたものの、本質をあまり理解できていなかったので、お盆休みに手に取って読んでみたので感想も含めて備忘録として残しておく。

要約

アジャイル開発で期待される成果を出すための秘訣として、方法論やツールを導入するだけではなく、考え方の規範となる「Manifesto for Agile Software Development(アジャイルソフトウェア開発宣言)」のマインドセットや原則を網羅的にわかりやすく説明してくれる。アジャイル開発は万能な方法論ではないが、マインドセットを胸に顧客を含めたONE TEAMでソフトウェア開発に情熱を注ぐことが大切と諭してくれる。

Manifesto for Agile Software Development(アジャイルソフトウェア開発宣言)

引用元:アジャイルソフトウェア開発宣言

左記に価値があることを認めながらも、もっと右記に焦点を当てる。とても大事な考え方だと思えた。左記はもちろん欠かせないし、エンジニアが自ら焦点を当てる部分であろう。だからこそ、右記にこそ焦点を当てるべきであるというのはすごく納得できた。個人的に咀嚼して、以下に焦点を当てていきたいと思う。

  • コミュニケーションによる相互理解でONE TEAMに。
  • 技術の進歩やサーバレス環境などPoC等での実証実験が手軽になった現代。ドキュメント上での仮説検証ではなく、実社会での実証実験によるフィードバックでPDCAを回す。
  • 顧客と一緒に最高のソフトウェア開発ができるよう、Win-Winな関係構築を。
  • 技術や市場の変化は脅威的な速さである、変化を受け入れ、より良い成果を掴み取れ。

期待をマネジメントせよ

ソフトウェア開発プロジェクトでは、チーム内外にさまざまな期待が存在する。しかも、そうした期待には明示的な期待と暗示的な期待がある。 ー p6 ー

プロジェクトマネージャー(PM)の仕事はまさに「各方面の期待をマネジメントすること」であると最近思うようになった。明示的な期待は調整がしやすいものの、暗示的な期待が本当に難しい。暗示的な期待を理解するためには、本気で相手の立場に自らが立つ必要がある。客観的に俯瞰することも大事であるが、本当に自分が相手の立場であれば、どうしたいのか、どうすべきなのか考えを巡らせる必要がある。そうでもしない限り、真の意味での暗示的な期待に応えることはできないと思う。反対にそうすることで初めて信頼貯金を増やすことができ、顧客とも信頼関係が構築できるものだと思う。

本書では、現場現物主義や、顧客からの仕様変更への対応スタンス、チームビルディング手法など、様々な手法を提示してくれた。

3つの真実を受け入れよ

3つの真実

  1. プロジェクトの開始時点に全ての要求を集めることはできない
    • 要求とは発見されるものである。
  2. 集めたところで、要求はどれも必ずといっていいほど変わる
    • 変化は起きるもの。起きた変化を受け入れること。
  3. やるべきことはいつでも、与えられた時間と資金よりも多い
    • やれることをやるだけ。優先順位を付け、高いものからこなしていく。 ー p13 ー

要求とは、人の中にある、目標達成や問題解決をするためにありたい姿であり、主観的で曖昧なものである。曖昧なために、正しく伝わりにくく、時と場合により変化しやすい。そのため、正確な記述が困難であり、抜け漏れが発生し、管理がしにくいものである。

引用元:ニコニコ大百科 顧客が本当に必要だったもの

これは以前一時期話題になった、ITビジネスにおける多難なシステム開発プロジェクトの姿を風刺した絵である。

要約すると、顧客が期待した通りのシステムが完成しなかった原因は、開発側の勝手な思い込みや都合の押し付けだではなく、そもそも「最初に顧客が説明した要件からしてズレていた」、ということを表している。

そのため、上記に戻るが、期待をマネジメントしながら、要求という主観的な曖昧なものを受け入れ、咀嚼して、要件という客観的に落とし込む必要がある。それには顧客と開発側の双方の歩み寄りが不可欠である。

そして、要求は変わりやすいものである。実際にやってみないとわからないは大いにある。わからないからこそ、やってみるという部分もある。だからこそ、やってみてダメであれば、即座に方向転換し、プロジェクトを進むべき方向に舵取りできるチームでありたい。

要求は膨らみやすく、あれも、これもと追加したくなる。ただし、時間も予算も有限のものである。だからこそ、きちんと本質を見極めて、優先順位をつける必要がある。焦る必要はない。ただし、本当に解決したい問題は何か、その問題の本質を見誤らないように、刻一刻と変わる現在の状況を直視しつつ、判断をする必要がある。

選択と集中」で的を絞る

ソフトウェアの64%の機能は、ほとんどあるいは全く使われていない。(システムの価値の80%がシステムの機能の20%からもたらされている。)このことからも、まずは本当に重要なことだけに集中すべきである。 ー p158 ー

ソフトウェア開発において、つい便利にしたくて、様々な機能を実装したくなってしまう。「この機能あったら便利だよね」と。ただし、それは本当に必要か?と今一度考える必要がある。実際に64%の機能は、殆どあるいは全く使われていないという事実をしっかりと心に留めておけば、余計な機能ではなく、システムの価値に注力できるはずである。

様々なシステムで溢れている現代。他社と比較して、あれもこれもと機能として「あるべきである」という固定概念もあると思う。だからこそ、本当に必要な機能か、このシステムに不可欠であるかは、今一度立ち返る必要があるように思えた。

感想・まとめ

タイトルである「アジャイルサムライ」って何?正直、最初は半信半疑で本書を手に取った。ただ、実際に読んでみて非常にステキな本であった。

アジャイルイテレーション、TDDなどキーワードのみで理解をしていた自分が浅はかだった。本書を読むことで、改めてアジャイルの素晴らしさを知ることができた。顧客と深い関わりを持ち、顧客の期待をマネジメントしながら、ONE TEAMで大きな成果をあげていけるように、これからも精進していきたい。

先輩がバイブルであるという意味が理解できたし、オススメしてくれた先輩に感謝の意を述べたい。

この本は数ヶ月後に、また読み直してみたいと思えた。きっとまた新しい発見があると思う。そして、要求を要件に落とし込む手法、期待のマネジメント方法などに関して、他にも書籍を読んでみたいと思えた。何かオススメの本があれば教えてもえると大変嬉しい。

書籍情報

運は貯めてから、使うもの。

最近、なんか色々と周りに追われて、なんとなく自分自身がフワフワしている感覚だった。気持ちを切り替えるためには、やっぱり読書。私が大好きな喜多川先生は、読書を「心のお風呂」だと例えられた。読書をすることで、私は何だか精神が整う感覚がある。そんな喜多川先生の本の中で、ずっと読めていなかった本を週末にやっと読めた。

  • 本のタイトル:運転者 未来を変える過去からの使者
  • 著書:喜多川 泰

感想

仕事、家庭、全てがうまくいかず、いつも不機嫌そうな主人公。そんな彼の前に、運を転ずるのが仕事であるという、タクシーの運転手が現れ、ストーリーが展開されていく。多くのセリフがとても胸に刺さった。そんな中から、ステキな言葉をご紹介。

運は〈いい〉か〈悪い〉で表現するものじゃないんですよ。〈使う〉〈貯める〉で表現するものなんです。だから先に〈貯める〉があって、ある程度貯まったら〈使う〉ができる。運は後払いです。何もしてないのにいいことが起こったりしないんです。

運は良いとか、悪いではない。運は貯めてから、使うもの。どうやって運を貯めることができるのか?それは、誰かの幸せのために自分の時間を使うこと。そして、自分で貯まった運は、自分のためでなく、他人にあげることもできる。

この話を読みながら、「恩送り」という言葉を思い出した。誰かに何かをしてもらったとき、その相手にお返しをする「恩返し」ではなく、自分が受けった想いを第三者に受け渡していく「恩のバトンリレー」。そうやって社会は大きな循環の中で動いている。このバトンリレーに参加できる否かは、自分次第である。毎日不機嫌な顔をしている人には、その機会は訪れないはずである。また、自分の損得でしか物事を考えない人にも、なかなかチャンスは巡ってこないだろう。

相手のことに興味を持って、何でもいいから接点を見つけて、会話が始まれば〈見知らぬ人〉ではなくなり、それが重なると〈知人〉になり〈友人〉になり、ときに〈恩人〉になっていくわけです。

ほとんどの人が他人の人生になんて興味がない。自分の目の前の生活、自分のことで精一杯だ。自分のことに精一杯になることも大事であるが、自分の周りにはしっかりと目を配り、気を配らなきゃいけない。何事も一人では何もできない、チャンスを掴み取ることもできない。

もっと純粋に未知のものに対して『楽しそう』『面白そう』って思ってみていいんじゃないでしょうか

「他人」という未知のものに関心を持つ。自分とは違う考え方、価値観に触れることは、とても楽しいことである。他人を受け入れる心の余白がない時は、きっと自己中心的になっている、警戒アラートだと思う。最近、コロナもあり、自分のコミュニティが狭くなってしまった感覚があるので、また外の世界に足を踏み出していきたいと思えた。

長い目で見たら、報われない努力なんてありません。あまりにも短い期間の努力で結果が出ることを期待しすぎているだけです。

自分にとって、不都合なことが起きると、他人と比較してしまったり、他人のせいにして現実逃避しようとしてしまったりすることがある。今の自分という、狭い世界の、短い期間でしか判断できないと、「努力は報われない」と簡単に結論づけてしまう。

「あきらめたら、そこで試合終了ですよ...?(安西先生)」

「私は失敗したことがない。ただ、1万通りの、うまく行かない方法を見つけただけだ。(トーマス・エジソン)」

「失敗した、その瞬間に辞めてしまうから失敗が存在する。失敗を受け入れて、試行錯誤して成功まで続けてしまえば、あの時の失敗が必要であったことを知る。つまり、理論上、失敗なんて世の中に存在しない。(キンコン西野亮廣)」

起こった直後は『最悪』と思っても、時間が経って考えてみると『むしろよかったんじゃないか』って思えることばかりですからね、人生なんて。だから、最初から『むしろよかったんじゃないか』って思うと、結構いろんなことが楽しめるもんですよ。

物事は捉え方次第だ。 大変なことも、ツラいこともあるのが人生である。ただ、そのお陰で、嬉しいことや楽しいことが何倍にもなったりする。山あり、谷ありの人生もきっといいものである。

改めて、自分の時間をどう使うべきか、考えさせてくれるステキな本だった。いつも多くの勇気を喜多川先生にはもらえる。本当に感謝しかない。

アクションプラン

自分がフワフワしていたのは、タスクに追われて、自分の目標をしっかりと明確化できていなかったことだと思えた。自分の目標を短期、長期でしっかりと決めて、仕事に追われるのではなく、自分でしっかりとコントロールしていきたい。  1日24時間は万人に共通であるが、業務時間8時間を差し引いた1日16時間は自由に使うことができる。この16時間をどう有効活用するかは自分次第である。

  • 短期、長期の目標を設定する
  • 目標から何をいつまでにやるかまでブレイクダウンする
  • 自分の周りに感謝する(お陰様の気持ちを忘れずに。)

年末まで残り1ヶ月、最後気合いを入れ直して頑張っていきたい!

書籍情報

キミの革命のファンファーレを鳴らすのは、キミしかいない

久しぶりのブログとなってしまいました。

有り難いことに、私の仕事はコロナの影響をあまり受けず、5月もバタバタと仕事に追われており、ついブログが書けていませんでした。仕事を言い訳にしてる時点で、人間としてまだ未熟だと感じる私です。。。

さて、外出自粛中の土日に、家の大掃除をしまして、買ったが読んでいなかった本が顔を覗かせましたw 今回ご紹介する本は、妻が買って「面白いから読んでー」と言われて読んでいなかった本です。

お笑い芸人、「えんとつ町のプペル」絵本作家、国内最大のオンラインサロンのオーナー等多彩な顔を持たれて、異端児とも言われるキングコング西野さんの著書です。 自分の心の炎を再燃焼させたい方、ビジネスマンの方には必見かと思いました。

  • 本のタイトル:革命のファンファーレ 現代のお金と広告
  • 著書:西野 亮廣

要約

  • 「お金」とは信用を数値化したものだ。
  • 「信用持ち」は現代の錬金術師だ。
  • 時代の流れを正確に捕らえよ、過去と今は大きく変わっている。
  • 人が足を運ぶ動機は、いつだって確認作業。
  • モノを買わせるには、後悔の可能性を取り除いてあげることが大切。

感想

読み終わった後の率直な感想は、「西野さんって、やっぱりすごい」でした。 本当にすべてを戦略的に考えられていて、PDCAサイクルを自らで回して、勝つべくして、勝っているんだと思えた。

「今まではこうだったから」などの常識や通例で物事を進めるのではなく、自らの頭で考え、本質をみつめ、どのようにアプローチをするのが最善なのかを選択し、覚悟を持って取り組まれていた。

自分はまだ自分で考えているようで、ただ社会の常識や通例をなぞっているに過ぎないと思えた。

成功法といわれるやり方に関して、常識などにとらわれて取捨選択して取り組むのと、 本質を見つめた結果、「やっぱりこれでいいんだ!」と確証を持って取り組むのとでは、 得られる結果が同じとしても、PDCAを回す「質」に雲泥の差があるのではないかと思えた。

自分の頭で考えるのは大変なことだから、逃げているだけではないかと思えた。 物事を考える視点をもっと上げて、俯瞰的にみることができるようになりたいと思えた。

一歩踏み出すために必要なのは、ポジティブシンキングではなく、ロジカルシンキングだ。

一歩踏み出すことに勇気が必要だと思っているのであれば尚のこと、そんな不確かなものを取っ払ってやる為にも、とっとと情報を仕入れた方がいい。

情報は、行動する人間に集まり、更なる行動を生み、また情報が集まってくる。

インターネットのおかげで、情報に誰もがアクセスできるようになった。 自分が求めれば、情報は得ることができ、擬似的に成功体験を積むこともできる。 (ただ、情報がありすぎて、Googleで検索などしていると、様々な誘惑に巡り合う。本当に集中力を持って、一点集中でやることをオススメするw)

だからこそ、行動を起こすのに、まずは情報を得ることが大切なのはうなづける。 ただ、情報を得るだけで満足してしまい、いっこうに自らの行動を起こさない人もいる。 擬似的な成功体験で満足してしまっているので、それはそれでいいのかもしれないが、疑似体験では人は変わらない。

自分でアクションを起こしてこそ、自分の見える世界が変わるのだ。 そのため、情報を得て、恐怖心やリスクヘッジができたならば、自ら行動を起こす必要がある。

そんなことを思わせてくれる、素敵な本でした。

以下は、記憶に残った一文をご紹介。

これからは、好きなことを仕事化するしか道が残されていない時代だ。

AI、ロボティクス、様々な技術の進歩により、単純作業はロボットに仕事を奪われていく。 好きでもない仕事は消え、好きなことしか残らなくなってきている。 そんな時、自らの頭で考え、選択できるか、大きな時代の変化が訪れようとしている。

時代の変化についていけるよう、自分で考える力をもっと養っていきたいと思えた。 そして、自分の意見をしっかり述べ、好きなことには「好き!」と全力で言える自分になりたいと思えた。 我慢して嫌いなことを悶々とやるのではなく、好きなことに本気で取り組むべき時代になっているのだと思えた。

キミの革命のファンファーレを鳴らすのは、キミしかいない

アクションプラン

  • 自分が好きなことに全力で取り組む
  • アウトプットをして、自分が好きなことを発信していく
  • 圧倒的努力を続ける

書籍情報

革命のファンファーレ 現代のお金と広告

革命のファンファーレ 現代のお金と広告

「自分の理想像」に囚われている自分

アクションを起こすことでフッと巡り合う体験は、自分が求めていた答えを持ってきてくるものだと実感します。

引き寄せの法則なのか、因果関係はわかりませんが、いつもと違うアクションを起こすことが大事だと思わされます。

そういう意味でも「読書」は最高ですね!
家にいながらも読書をすることで、 他人の体験を疑似体験できます。

今日、紹介する本は「ビジネス書グランプリ2020」にノミネートされた本です。

  • 本のタイトル:世界中の億万長者がたどりつく「心」の授業
  • 著書:Nami Barden、河合 克仁

要約

  • 人生の苦悩は「自分の理想像に対する執着」と「今を生きていないこと」が原因となっている
  • 自分の心としっかりと向き合い、意識を「今」に集中させる
  • たくさんの人との関わりの中で自分は生きていることを意識する
  • 心をメンテナンスするためにメディテーションをする

感想

素直にこの本を読んだ後には、自分の心をえぐられたような気分でしたw
本書を読むことで、すぐに「美しい心の状態(Beautiful State of Being)」になれるわけがありません。
そして、自分の心と向き合うことが少し怖い気がしています。

最大の問題は、「無意識のうちにしがみついている」ことです。常に「こうなりたい」という理想像を目指して生活しているにもかかわらず、自分では本当は何にしがみついているのかわかっていないのです。そして、しがみついている理想像と現実の間にギャップが起きたとき(理想どおりでない状況になったとき)、苦悩が生まれます。

この文章を読んだ時、まさに自分も同じ境遇だと思えました。 正直、自分がどうしたいのか、今のままではいけないという、不思議な焦りに苛まれている気持ちになっていました。自分がどうありたいのかを外の世界の体験から得ようと、色々と新しいことにチャレンジしたりして必死に模索していました。

しかしながら、この原因は、自分の無意識の中にある「自分の理想像」だったんです。

まだ「自分の理想像」は探しきれていませんが、自分の最大の敵はやはり「自分自身」なのだと強く思わせてくれました。しっかりと自分と向き合い、自分の心ときちんと対話できる大人になり、「今」という時間を存分に味わうことができるようになりたいと思えました。

自分中心の考えから行う偽善者の行動ではなく、本当の意味での「All For One, One For All」の行動ができるよう心の整理をしていきたいと思いました。

このような気付きを与えてくれた本書に感謝の意を表します。 気づきから、アクションに移していくことが何よりも大事なので、きちんと実行していきたいと思えました。

是非、みなさんも一度読んで、自分の心と向き合ってみてはいかがでしょうか。

最後に、本書で心に残ったフレーズをご紹介します。

真の幸福や満足感は、手に入れようとして入るものではないのです。今足りない何かを増やすことで幸せになるのではなく、美しい心の状態になったとき、自然と心の底から湧き上がってくるものだと気づかねばなりません。

もっと、もっとと求めすぎてしまうことがありますが、日常の幸せにこそしっかりと目を向けて、「今ここ」を味わい、感謝する気持ちを忘れないようにしたいと思えました。

「子どものため」に、と思ってしたはずの行動が、実はすべて自分(の理想像)を守るために行っていることであった、ということに気づかない限りは、よい教育などできるはずもないのです。

教育者を目指したい自分には、かなり響きました。
本当に子供たちにとって、最高の教育とはなにか、独りよがりになるのではなく、子供たちと真剣に「美しい心の状態」で向き合っていきたいと思えました。

自分という存在をまるごと受け入れ、「私は私のままでいい」と肯定している状態が、本当の自信なのです。

深い言葉じゃないですか?笑
本当にその通りだと思えました。

「私」というフィルターを通して世の中を見るのではなく、世界の中の一部として自分は存在している、とフォーカスを変えて行動をしていくと、いかに自分中心の意識にこだわることが無意味で儚いことかがわかります。

いつかこの真理に、自分自身がたどりつくことができるよう願いを込めて、この文章をしっかりと自分の心に刻んでおきたいと思えました。

アクションプラン

(著者のYouTubeをリンクが紹介されていましたので、紹介しておきます。)

  • 美しい心を取り戻す4つのステップを実践してみる

書籍情報

本当の幸せとは何か

最近、頭の中がスッキリしないなぁーと思っていた時に、フッと目に止まった本。
自己啓発本は最近読んでいなかったので、気分転換ぐらいの軽い気持ちで読んでみましたが、すごく中身の詰まった本でした。

  • 本のタイトル:「 頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!
  • 著書:苫米地英人

要約

  • 他人のモノサシではなく、自分のモノサシで自分の生き方を決め、感情をコントロールする
  • 生きていく上で理不尽なことに遭遇する、他人事ではなく、自分事として考え、責任感を持つ
  • 未来が過去を作るのであり、過去は自分の未来に影響を与えない
  • 自分以外の人も一緒に幸せになってこそ、人間の幸せである
  • 心から望むゴールを高い臨場感を持ってイメージする

感想

感情とは、環境の変化によって生じる生体反応にすぎない。
現代の私たちの感情の動きは、生命の維持とはなんの関係もありません。
現代の私たちにとって、感情は実は「娯楽」なのです。

マイナスの感情(悲しみ、苛立ちなど)は、自分にとってマイナスの効果しか生まない。
これは私も実感していて、出来ることなら無くしたいものだ。全てプラス思考で捉えられたらどんなにいいものだろうか。
ただし、心の奥から沸々と湧き出てくるこの感情を制御することは本当に難しい。

だからこそ、考え方を変える必要がある。
自分自身の感情をも俯瞰してみることが出来るようになれば、感情はコントロールできるかもしれないと本書は思わせてくれた。
安全安心の日本に住んでいる私にとって、感情の起伏は生命維持に大きな影響を与えることはない。
仲間と笑ったり、喜んだり、悲しんだり、泣いたり、時には喧嘩したり、ぶつかり合ったり、どれも過去を振り返ればいい思い出だ。

悲しみや怒りのマイナスの感情でさえ、その時は頭の整理ができずに感情に振り回されてしまうが、過去の記憶となった時、「あんなこともあったよなぁー」と笑いに変わる。
まさに「娯楽」なのだ。
感情が湧き出た時は、そんな風には絶対に、絶対に思えないがw

自分の感情のまま動くのは生体反応で、動物と同じだ。
動く前に、フッと自分の感情を俯瞰して捉えられてこそ、知能を持つ人間と言えるのかもしれない。
(自分ができないので、こんなこと本来書けないのだが、自分の戒めとして書いておくw)

感情に振り回されないようにするためにも、
本書では、「自分の人生のゴール(目的)」を明確にし、そのゴールに向かって全力を注ぐことの大切さを教えてくれる。

ゴール設定の基本条件は、
・本音にフタをしない。
・自分中心を捨てる。
・現状の外にゴールを設定する。

私も、自分の人生のゴールがなんなのか、模索している真っ最中。
去年結婚して、今年で31歳の会社員。
自分という人間が何をこの人生で成し遂げたいのか、 自分の中で探している。

世間体や両親の期待など、いろんな他人のモノサシばかりを気にして、 本来の自分が何かもわからなくなる。

大学時代の超小型人工衛星の開発に全力を注ぎ、
ロケット打ち上げの時に自然と溢れた涙が忘れられず、
あの頃のように全力で挑戦できる環境を周りにばかり求めてきた自分。

仲間のために、社会のために。
そんな偽善を並べて、これはただの自己満足ではないかと悩んだ時もあった。
でも、本書では幸せとは何かの問いに対して、明確な答えを提示してくれていた。

自分以外の人も一緒に幸せになってこそ、人間の幸せである、それが本当の幸福ではないでしょうか。

「やりたいことが分からない」と言う人に、私はこんな視点をおすすめします。「自分が何をすれば他人が喜ぶだろう?」という視点で考えるのです。実は、それが「やりたいこと」を見つける近道なのです。

家族、仲間、友達、自分と関わってくれる、色んな人がいるからこそ、
自分は幸せを感じることができる。 今の自分ができることは微力かもしれない。
だからこそ、現状の枠にハマるのではなく、
大きなスケール感で自分の人生のゴールを設定してみようと思えた。

正直、この本に書いていることを全て実践できたら、仏のような人になれるだろう。
今の私には到底無理な次元であるが、近づく努力はしていきたいとそう思わせてくれた。

自分を信じてくれる家族、仲間のためにも。

アクションプラン

  • 自分の感情を観察する(俯瞰して見られるように!)
  • 現状の外にゴールを設定する(自分が他人にしてあげられることを熟考する)

書籍情報